人生から切り取られたような日々が、ようやく時の流れに戻ろうとしている。
インテリアを書いてきた人間でありながら、振り返ればこの1年半は
季節感に心を傾けることもなく遣り過ごしてきた。もったいない。
「リクール・リビング」というこのブログタイトルも、
20年以上の海外生活から戻った私たちの夫婦の旭川ライフを綴るべくしたもので
前回までは小さな旅の足跡ばかり残してきたが、ようやく本来の姿を得る。
11月から1月の終わりまではこの香り。
以前マサチューセッツ州のYankee Candleで購入したもので、
とても好きな香りなのだが製造は終わっているようで寂しい限り。
爽やかでいて愁いを含んだ心地の良い香りは晩秋の我が家に静かに漂う。
香りは脳に作用して人を動かし感じさせるが、おかげで
不安と空虚に満ちた時間に、今ようやく別れを告げられそうである。